Mjuka

てきとうに。

新年の挨拶をするひとはいますか?

 数年まえまでは、と書きはじめようとして、それはすでに十数年まえのことではと思い直したところで、新年を祝うメッセージが電子の海を漂って受信することがなくなった。とはいえTwitterなどをみればそれらの言葉を目にすることはあるが、それは僕に向けられたものではない。

 それが悲しいことかと問われれば首を横に振ることは間違いないし、できれば新年早々に多数のひとと儀礼的で形式的で使い古されたやるとりを、これほどまでに発達した情報機器でしたくはない。とはいえ年賀状は何枚か書くし、何枚か予想外のひとから届いては返事を書く。できれば一言添えたいと思うのけれど、予想外のひとというのは普段から関わりがあるわけではないので気が利いたことも思いつかず、つまらない挨拶を走り書きしてしまう。まったく、紙とインクと輸送費の無駄である。

 Twitterでは……SNSではと書きたいけれどInstagramですらよく知らない……年が明けた瞬間にそれを祝う言葉が飛び交う。おそらく年明け数分まえから用意をしているのだろう。そうしているとき、そのひとたちの周りのひとはどうしているのだろう。すこし不思議な感じがする。きっと無言ではないと思う。口々に「あけましておめでとう」と言いながら、tweetもしているのだろう。ひとは、誰かと祝いたい気持ちが強くなっているのだろうか。なにがめでたいのかもよくわからないまま。

 新年を迎えると、たしかになにかが変わったような気がする。あたらしいことを始めようと思うこともある。だからそれを、つぎの年越しまで続けていくことを目標としたい。なにをするかも決まってないけれど。

 なので、新年おめでとうございます。