Mjuka

てきとうに。

夢のあとさき

 meg rockの「clover」という曲が好きだ。

 この曲はアニメ『SoltyRei』(2005-2006)のOP曲で、僕が深夜アニメ触れた初期のころに出会った。多感な時期に聴いた曲であるせいか、僕の心に深く刻み込まれている。

 十数年月を経た現在、この曲を聞くと、あるひとつのテーマで物語を書きたくなる。それは、夢を叶えたひとのその後の話だ。

ハッピーエンドの後も おとぎ話は続く

  巷にはハッピーエンドを迎えて終わる物語で溢れている。けれど、それはただ本の紙幅が尽きただけで、すべてが終わってしまったわけではない。ハッピーエンドのあと、そのひとはどんな物語を描くのだろうか。

 夢を叶えるというのはハッピーエンドのひとつと言えるだろう。そのなかでも現実的な夢の実現というと、「幼いころに夢みた職業に就くこと」を僕はまず想像する。だから僕は思うのだ、「その職業に就くこと」そのものを夢にしてしまったひとは、その夢が叶ったあとどうなってしまうのだろうかと。

 ひとには展望が必要だと常々感じている。ひとは人生に対する閉塞感で死を選ぶことが往々にしてあるし、そうでなくとも展望がないということは不安と隣り合わせだ。そしてその「展望」は「夢」という形で抱くことができると思う。夢に向かって進むことでひとは人生を切り開いて行ける。そしてそれは少なくない数のひとが挫折する。ひどい言い方をすれば、これをバッドエンドと呼ぶのだと思う。そんな物語は個々人が胸に秘めるもので、なかなか世間に露出するものではない。反対に、夢を叶えた、ハッピーエンドを迎えたひとの物語は数多い。

 だから思うのだ、閉塞感を切り開いてきた原動力を失ったあと、ひとはどう生きれば良いのだろうかと。

 

 ……そんな話を書けたら良いなあと最近よく思っています。