Mjuka

てきとうに。

気楽な人生

 いわゆるライフハック系の記事が何年かまえに流行ったけれど、けっきょくあれはなんだったのだろうかと思うと同時に、あのようなお手軽自己啓発もたまには良いのではとも思うようになっている。
 そんな言い訳をしながら、いまから自己啓発のような文章を書こうとしているじぶんを肯定している。とはいっても、啓発というにはあまりに当たり前のことを書くのだけれど。

 生きているとどうしても「やる気」だとか「モチベーション」だとかいうものが不足する日がある。けれどそんな日も頑張らなくてはいけなかったりして、生きるのはつらいことだなあと目のまえを通り過ぎる快速電車をぼんやりと見ているうちに吸い込まれそうになったりする。……こんな状態のひとはたぶん鬱病ですから病院にいきましょうね。
 追い詰められてしまうまえに、そのやる気が出ないじぶんを、肯定してみよう。
 どうしてやる気が出ないのかなんか知らないよ。とにかくやる気がない。けどそんな状態も、ずっとではない。陽はまた昇るメソッドだね。いつかやる気も回復してくる。
 やる気がないのに無理して頑張ったって、失敗を繰り返すばかりだし、ちっとも作業は進行しない。そんな日は休憩してしまえば良い。無理をするならやる気のあるときに限る。
 そういう意味で、いつもいつも気を張って頑張りすぎてしまう生真面目なひとは、生きることがつらくなってしまうのだろうと思う。そういうひとは、まずじぶんを見つめて、やる気のないときもあることを認めてあげよう。そして休憩しよう。社会からの圧力を内面化してじぶんを壊してしまう必要なんてないよ。
 結論を書けば、「適度に不真面目であれ」という路傍の石のごときまさに自己啓発にふさわしいことなのだけれど、路傍の石だからこそ、帰り道に蹴っ飛ばしながら歩くように、これから生きていく道中の供にしてやってほしいのだ。
 でももしかしたら、生真面目すぎるひとは、路傍の石が排水溝の穴に落ちてしまうことを心配してしまうのかなと思うと、心配は尽きない……。